九州国立博物館「江戸の粋、印籠 フィンランド・クレスコレクション」

常設フロア企画展。クレス夫妻コレクション(フィンランド)印籠120点余+特別出品高円宮コレクション根付14点。

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超技巧+日本美術デザイン要素エスプレッソ小宇宙で腹いっぱい。
ボストンと同時期開催でワリを食ってるような気がするがコレだけ見に行っても相当時間喰う。
このテのモノを見るといつもおんなじことばっか言ってる気がするが(気がするんじゃなくて実際そうだが)技術と意匠がすんごいだす。
ナニこの道教説話みたいな小世界。ヒョウタンの中の桃源郷的なw。この寸法だからこそカモす濃厚異世界感。同じデザインでも衝立とか硯箱とかだとまた違うモノになるのじゃろうかと。
このあたりの細密工芸は往々にして「粋」ジャンルというかタイトルというかテーマというかそういう単語で括られるけどもちょっぴそれだけじゃなかろうというかそりゃ安易な束ね方と違うかとか思ったり。じゃあなんだと言われるとうまい単語が見つからんのも事実ですがぎゃふん。でももうちょと深い気がするがのう。

印籠根付煙草入刀装具とかの小型工芸の展示だと江戸末期~明治あたりがやっぱメインになりがちなカンジだが、コレは17世紀あたりの古めのもら18世紀前中期あたりみたいなのもかなりある。
ナニコレどうやってんの意味不明的な濃ゆさとか密度洗練Gが強すぎて空間反転ブラックホール感とかなんちゃって感とか(どんな感)は幕末明治あたりのが突き抜けてる気がするが、それ以前のはまた別に「ああ屏風なんかだとああだけどちっさい工芸でやるとこうなるのか」というか、よくわかる江戸絵画ミニ工芸絵画版。いや違うかもしれんが。
もろ光悦宗達光琳琳派な世界、初期風俗画系、土佐ノリ源氏ネタ、半島系虎、大陸人物ネタ、江戸狩野(原画担当か栄川なんかの銘も)あっさり江戸琳派テイスト、幕末浮世絵ぽいのも。んでコレを絵(顔料)とは違う方法論で描くと異世界桃源郷になるのか
この空間表現は多分欧米人のチャンネルにはナイ(根拠レスだが)

普通に超絶是真(何)も複数点いますが(なんちゃって墨~とかやってるw。つうか白井松哉のなんちゃって竹とかも凄し)
観松斎、古満などの銘のも新旧複数。あと梶川とか。
技巧テーマ系とは違って通史というか、広がりのある内容。あと琉球ものが多いのも特徴。堆朱、堆国、蒟醤、あと螺鈿の本土(やな単語だが)とも半島とも大陸とも東南アジアとも違う独特のカンジ(全部足して割って発酵したカンジ)というか。
技術とか粋とかオサレとかなんちゃってとかのもう一歩向こうまで投網で引き揚げたような内容(だからどんな)

わしのよーな素人には猫に小判だがともかく「ひょ~スゲ~」とか言ってるうちに1時間とか経つw。
しかしせっかくなのでこないだの小倉の掛川美術館のと(あっちもよかった)タイアップかナニかできたらよかったのに(実際はそんな簡単なハナシじゃないけども)

ただ展示の順番が謎。つうか順路とかないし。展示順も一部同一作者とか琉球モノが固まってたりしてる他はバラバラな気がする。画題とか技法かと思ったがそうでもなし。あとは制作工房の系統とかあるのかもしれん。しかしキャプションとかもほぼないので不明でアル。鑑賞の基本的な用語などのパネルはあるが。
能書きナシで見てくださいということなのだろうか。所蔵者のレイアウト希望なんかもあるかもしんない。

両面見学可になってるのは半数くらい。形状が形状なので全部はまあ無理
あと通常のガラスケースだとモノのサイズ上ガラスから遠くなるため上げ底というかアンコというか板をかましてあって「フィンランドなので」つうことで白樺を使用したとのことなのだが、どうも合板の即席仕事っぽく見えてしまう(すいません)のといまひとつ見映えの点で蒔絵とかとの相性がアレな気がする。小倉城庭園展示室の黒バックピンスポの方が見え方は良かった(すんまそん)
ガラスと鏡で寝かせたブツの裏側を見えるように作ってるケースなんかは板の映りこみがちょっぴうるさかったり(すいません)。
まあ多分色々事情が。

しかし細かいハナシはどうでもよくなる層の厚い内容だと思う~
こういうのはやっぱ海外のコレクターが頼りなのか
せっかくなので巡回とかすればいいのに(とかまた外野の気楽な物言い)
工芸クラスタとかデザイン畑とか以外に江戸絵画の好きな人なんかもおすすめな気がしたもうすぐ終わりだけどorz
ここは特別展混んでても常設階毎度空いてるが今回のこれは結構人入ってて老若男女問わず「すごい~」とか言っててヨカッタ(ひとごとながら)
小倉の展示もあの半分でも入ればよかったのに~

高円宮コレ根付も数少ないけどい~
胡瓜(東谷)とかチマキ(藻己)の質感たまらん。親子牛(友忠)、親子虎(岷江)ちょうかわいい
本物とは微妙にナナメなイマジネーション絵画リアル(何)。

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江戸の粋、印籠 トピック展示 フィンランド・クレスコレクション
九州国立博物館 2012年12月19日~2013年3月10日

図録あり、デザイン原画の追跡とかしてるスゲー。(陳列室に見本あり)

コメント

遊子 #mQop/nM.

印籠があったんですね(^。^;)
柴田是真も数点あったって、書いてますね。
是非、見たかったなぁ~
巡回してないようですね、残念。

是真の超絶技巧。
そして、センスが良いし、ユーモラスな作品もあって
江戸の粋、そのもの。
あ~ぁ、見たかった。
去年、年末に東京の根津美術館で是真展があり、行った時。
福岡からきたというご婦人に会い、少しお話しました。
私は兵庫からその人は福岡から、、と、お互い是真が好きなんですね~と。
その方はきっと、この展覧会に行ったでしょう~
・・・そんな事を思いました。
突然、失礼しました。

2013年04月05日(金) 14時52分 | URL | 編集

へっぽこもふ #-

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます。
120数点中5点前後是真の銘のあるヤツが出てました。シャレのきいた&スサマジイ技術のイカニモ是真作というカンジ。
自分は京都の承天閣には行きましたが残念ながら根津の展示は見学できませんでした。兵庫と福岡から(ついでとかではなく是真のため?)とはスゴイですね。それほどの方なら多分この展示も行かれてると思います。是真オンリーではないですがそのルーツとかも感じられる内容でした。著名なコレクションなのでまた公開の機会があるといいと思います。

2013年04月05日(金) 22時44分 | URL | 編集


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