出光美術館(門司)「青木木米と三代山田常山」 

去年のはじめに丸の内のほうでやってた三代山田常山展の縮小巡回+α?
というか後半の常山コーナーにウェイトがあるのは確かだと思うんだけども前半分が木米およびその関連(明清文人グッズもこっちだべ)なので、サブタイトルの「煎茶陶芸の系譜」が一括テーマでいんだろうか。

①青木木米の急須、煎茶具、文房具 江戸の中国趣味・二十数点、②中国憧憬の室礼 江戸から明治を魅了した「かたち」と「光」明清グッズ十点くらい、③三代山田常山の急須と煎茶具 新しい「日本の急須」へ 五十点くらい、初代と2代1点ずつ含む

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しかし素人目なのでアレだが鉄斎あたりまではともかく明清ステーショナリーと常山の三代あたりの間はだいぶ遠くなってるというか一見近いようだが深くて暗い溝がある・・ような気がしなくもない(どっちだ)近くて遠い19世紀と20世紀(ホントか)。

不勉強にして山田常山の作品とか知らんのだが、展示を見るかぎりの印象だと鎌倉とか桃山とかの学習してるんだけどもあんましオマージュ感とかリスペクト的な雰囲気はなくて作風の広がりとか取り込み的な方向な感じ(個人の感想)。朱泥の急須とかは初代からの流れ的な感じだが、常滑の素材感というか土感というかワイルド感と超コマろくろ技て方向性逆な要素の共存が結構ミスマッチでアル。洗練というか現代的と言われればそうだなや。新しいモノほどちょっとオブジェ感というか。必然性を捨てて作り手の意思で構成要素を選ぶのが現代性なのかも。親子パンダはかわいいけど(梨皮のポット大小)
パンダのとこに「名前をつけるのが茶器とかの楽しみ方のポイント」的な解説があったが(うろ覚え)これは確かに古来その通りで名言と思った。ごく一般の人に茶陶に親しんでもらうにはいいフレーズ(自分も素人なのにえらそうでナンだが)400年前の××さんもこのおちゃわんに○○って名前つけて使ってたんだよ~とか。

急須ばっかりじゃなくて茶入とか水滴とかイロイロ、ぱっと見バリエーションもあるのだが印象はわりと共通で、超コマ技と完璧な曲線への執着というか粘着(個人の感想)コレを手技でやってるトコがすごさの真骨頂なのかにょ。


個人的には前半の木米まわりのほうが見物しがいがある(すんまそん)
明清リスペクトの側面も確かに濃ゆいが京焼DNAというかやっぱ仁清とかに普通につながってるカンジ。大陸のまねっこもまねっこそのままというかアドリブ。明清お道具展示コーナーと見比べても、いただいた部分も大きいが好きに料理しちゃうよ感。ヒキダシは他にもあって、川上から貰うものは貰って勝手にウツクシかったり可愛かったりする。てゆうかこの辺に限らずどのジャンルでもそうか日本列島文化。本場の川下ガラパゴスとか言うけど(言ってない)マンザラでもないっしょ。まあ逆にソレ自慢するトコでもないかもだが。なんの話だっけ

そういや木米テーマの展示とかって見ない気がするのう。気がついてないだけかもだが。琳派がらみで取り上げられやすい乾山辺りに比べると影が薄いんでしょうか(時期が違う)。仁清とかに較べてもあんまし数見ない気がしますが(いやだから時期が違う)。同じ頃というと道八とか永楽保全とかだが単独では取り上げにくいのかの。木米は絵も描いてるしオトモダチ関係もいろいろあるのでできそうだが。

絵といえばテーマが煎茶陶磁だからか木米の絵画作品はグッズのスケッチとか(違)だけだった。あと九谷の話云々もなかったなあ。テーマ外だからか。紫交趾の急須がちょと色味的に延長線上なかんじ

「文人」ジャンルて結構個人的には微妙というか、どっからどこまでというか。木米とか「文人陶工」で蕪村とか文晁(サントリー行けんかった死)なんかは「文人画」みたいな話だけども(今は違うのかにょ)いやそういうカテゴライズじゃないだろというかそんなんで収まらんだろというか。世代的な感覚かもしれんが日本の「文人」ジャンル扱いてイマイチマイナスイメージというか、狭いネットワーク内活動連想ワードみたいな印象なんですが今はどうなん。単に「インテリ」くらいの意味?
まあ展覧会の数でいったら全体に「文人」扱いの人って少ない気がする最近の琳派とか狩野派の株上昇度に較べて。実際江戸の後半なんてもう結構ぐちゃぐちゃというかクロスオーバーというか混ざり放題な気がするんですが。専業プロとサイドビジネスとか金とってないんで一応立場的にはアマですとかその辺の差はあるにしろ筆力的には分けられないんではなかろうかとか思ったり
そういや展示のキャプションにもあったが木米も最晩年だが木村蒹葭堂仲間
この辺の時期のマルチ系アーチスト(何)はみんなココかという。どんだけ
はっ!これが煎茶ネットワークか!?(違)

あと今回の個人的にナイスで賞(だから何)は蒹葭堂仲間上田秋成のカニ。たまらん
性格が端的に出てる気がするのはワタクシだけでしょうか
鉄斎の陽羨名壺図巻、ネタがネタだからだがクドさ控えめ

idemitsu-mokube/2


前半と後半、ガラパゴス的なのはどっちもそうな気がするが種類が違うカンジがするのはなんだろうな。昭和と19世紀?職人とマルチ?長崎経由と現代?絵的なイマジネーションのありなし?入口が狭いほうが妄想力が発達するとか。違うか。

長崎街道経由蒹葭堂行きと戦後の差でしょうか

茶陶と煎茶陶磁てのも、当時の使用シーンの意味合いなんかはあるだろうが資料とか美術としてみた場合、文人ジャンルとかと同じで区別にどれだけの意味があるのだろうかという(←無責任)

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青木木米と三代山田常山 煎茶陶芸の系譜
出光美術館(門司)  2013年6月7日~8月25日

この前は出品リストが入り口にあったのに今回はまたなくなってしまった・・(切らしただけかも)ミニ解説ブックとかももうされないのでしょうか

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