藤田美術館「美しき日本」

 なんかムカシのJRのキャンペーンコピーのようなタイトルだにょとか思ったが(すいません)見たらば「金、漆、錦、手蹟」だった(多分)
 目録36件、前後期で絵巻と屏風2件のみ入れ替え(展示替え)あり

 絵画彫刻の截金金砂子、蒔絵、堆朱堆黒と鎌倉彫、キラキラ仕様和様の書。広義のザ国風文化ワールドとゆうか(全体に繊細華麗方向ではあるけどもそういうタイトルだから)7~8cの蜀江錦から江戸時代まで。

004_201309240236461fa.jpg

 なんとなくなりゆきで仏教美術系の割合が多いカンジ。はじめからそういうセレクトというワケではなく結果的にそうなってるような印象(←個人の感想)でなんとなく仏教まわりの一側面というかなんというか貴顕の贅美といいますか(意味不明)どこまで娯楽でどこまで本気いや両方なのか
 
 お約束の●玄奘三蔵絵、序盤と後半の2巻展示。紙の修理済みの巻と現状の巻の比較も。/四天王寺の扇面写経巻6の最終頁だけココに。やっぱキンキラ。トリさん◎/滋賀の西明寺のと同じっぽい錦幡(1435?)/伝藤原秀衡高野山奉納の竹花籠◎

 仏像が3件、快慶6尺地蔵◎、安阿弥タイプ3尺阿弥陀、五指量愛染明王withお厨子。どれも13cあたりの上層階級の高価マイ仏なカンジ
 快慶地蔵は安定の無慈悲な美しさ、末法期間中のヨゴレ仕事担当にしては豪華すぐる彩色截金、東大寺の人より一段階ハデなのは時期なのか発注なのか。古いタイプの僧形神くさい地蔵サンとも大衆化した石仏の地蔵サンとかとも異なるモノ。肌やクチビルのなまな感じとか、隣の金地に截金で金金金の阿弥陀さんと好対照。基礎が一緒だが捉え方の違い、しかし根本の絵柄が一緒・光背のデザイン違えど同系統の工芸美くささで「ファン層は同じ&単にキャラ違い」オーラ(意味不明)ポーズこそ一歩踏み出してても万人を救う感じゃなくて自分専用な感じ。愛染サンもぶりぶり壇像系・截金もりもりこまっけええかつサイズをものともせぬ高完成度マイ枕元用。めっちゃ高価なマジナイ系の尊格様に夜な夜なあんなことやこんなことをお願いするわけですね経済力と退廃臭

 仏教美術カテゴリー以外にも奉納品くさいものがけっこう
 最古級の蒔絵、金・錫の花鳥、蓮華文、伝奈良薬師寺八幡宮神宝の9c脇息● /銘鹿苑寺は伝来か、山水蒔絵手箱14c◎/無印系デザインの黒漆鞍、伝手向山八幡宮神宝13c◎

 基本的にカネに糸目をつけないみたいなこの世のモノとも思えない路線は神仏というか寺社と切っても切れない的な。
  

 あと国風ジャンル的なトコロで、オナジミ紫式部日記絵詞●ほか文字モノたくさん皆和歌モノ、料紙も表具も錦や金と相性がいい。千歳蒔絵硯箱も古今和歌集の芦手
 
 ある一定の時期までのなんか限界のないこの手の路線は煮え煮えこの世ならぬ爛れて崩れる一歩前ファンタジーみたいなカンジ(個人の感想)で結構酸欠になりそうでもある

 ソレに較べて光琳の桜狩蒔絵硯箱(おなじみ)なんかはやってることはあんまり変わらんのだがナゼかズブズブに嵌ってるのとは違った感じ。ほっこり感とかデザイン臭とかもあるが題材は貰っても頭までは漬からずみたいな安心感w。なんだろうかこの差わ。一蝶たんの織耕図屏風(必殺片方ずつ展示orz)も島帰り後真面目モード&生活ネタというトコもあるが金砂散らしではあるものの紫式部日記絵詞なんかとは別種のこの世感。
 11cのズルズル美文字色紙(伝紀貫之)も寛永の仕立てで清水裂で表具するとあら不思議退廃じゃなくてオサレ臭にw。おそるべし江戸マジック。清水裂もキンキラ布属性だが明代と新しいせいか大陸のドライ属性のせいか平安和様ズブズブとは違うなあ。堆朱も同じ。贅(時間と手間含む)と技術を極めること自体に意味を持たせる大陸メンタリティはあんまり溺れ気味ファンタジーとかにならない。 

 しかしそういや玄奘三蔵絵もめっちゃ異世界ファンタジーのぶりばり過剰彩色だがそんなにタダレた感じがないのはなんでだろうか(個人の印象)パブリックな性格のあるモノだからか時期が少し新しいからか
 室町の茶入とかも出てるが(今回いわゆる茶道具はこれくらい)鎌倉彫にしろああいうのもファンタジーに溺れるのとは違うスタンス
 ヨノナカの構造の変化で表現の軸とかテイストとかが変わってるとゆうのがかなり大きくあると思うんだが自分で自分に説明できるほど教養がない(死)「この世が嫌い」と「好き」の差かとも思える(重ね重ね個人の印象)

 関係ないけど華麗なる和様の書軍団の中で定家の四角くて縦軸がむやみに背骨のよーな安定感のある文字だけがズブズブの美文字の海の中で一抹の清涼k(褒め言葉になってない)



 しかし贅美と神仏と和歌とゆうのは伏流水のよーに常にあるなあ



秋季展 美(うるわ)しき日本
藤田美術館 平成25年9月14日~12月8日
ミニ図録小冊子あり。(掲載数は全体の半数程度)

あといつもひそっと常設してある中国石仏。北魏、六朝、隋唐、大阪市立美術館の石仏展見てから見直すといいかもしんない

コメント


トラックバック

↑
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。